建設分野で特定技能外国人を受け入れている企業さん、JAC(建設技能人材機構)の「一時帰国支援」を活用できていますか?
受入負担金は確かにコストですが、その分たくさんの支援サービスが使えます。今回はその中から、外国人スタッフとの信頼関係づくりに直結する「一時帰国支援」を詳しく解説します。
そもそも「一時帰国支援」とは?
JAC(一般社団法人 建設技能人材機構)が設けている制度で、建設分野の特定技能外国人が母国へ一時帰国する際の渡航費用を一定額補助してくれる仕組みです。
受入企業は、特定技能外国人から一時帰国の申し出があった場合、やむを得ない事情がある場合を除き、有給休暇を使って帰国できるよう配慮する義務があります。この制度を上手に活用することで、企業もスムーズに対応できます。
支給額が改定!2025年6月16日〜 最大16万円に
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 支給額(新) | 1回につき 80,000円 ※2025年4月1日以降の帰国から適用 |
| 申請回数 | 累計2回まで(=最大 160,000円) |
| 旧支給額 | 50,000円(2025年3月31日以前の帰国分) |
⚠️ 差額の遡及支給はありません
- 既に支給済みの一時帰国支援金への差額支給はありません
- 変更後の対象となる申請は2025年4月1日以降に帰国したものが対象
- 2025年3月31日以前の申請はこれまでの50,000円の支給となります
- 2026年6月以降は一回の申請につき50,000円となる予定です。
どんなときに使えるの?
- ✔
母国の家族に会いに行く|長期滞在の中で久しぶりに家族と過ごす大切な時間 - ✔
長期休暇を利用した心身のリフレッシュ|日本での仕事を長く続けるためのエネルギー充電 - ✔
身内の不幸など、予期せぬ帰国|急な葬儀や家族の病気にも対応できる安心感
突然の帰国申し出にも、この制度を知っておくことで、企業側も落ち着いて対応できます。
申請の流れをわかりやすく解説
⚠️ 重要:申請は「帰国後」に行います。事前申請は受け付けていません。
申請サイトへアクセス
JACサイトトップページの「受入サポートサービス」から申請ページへ。
URL: https://jac-skill.or.jp/news/information/hiring-support-service-for-ssw.php
必要書類をアップロードして申請
以下の3点を準備してください。
- 在留カードの画像
- パスポート(旅券)の画像
- 往復の航空券の半券またはコピー(eチケット可)
事務局が確認 → 翌月以降に振込
申請内容に問題がなければ、翌月以降に指定口座へ振込。不備があった場合は事務局から連絡があります。
申請前に確認!注意事項まとめ
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象者 | 建設分野の特定技能外国人のみ(技能実習生・他分野は対象外) |
| 申請者 | 受入企業のみ申請可(外国人本人からの申請は不可) |
| 振込先 | 受入企業の法人口座 または 特定技能外国人本人の口座(選択式) |
| 帰国先 | 母国のみ(観光・第三国への渡航は対象外) |
| 申請上限 | 1人につき2回まで |
| 受入負担金 | 支払いが確認できていることが条件(未納の場合は支給対象外) |
| 会員状況 | 賛助会員・正会員団体を退会している場合は申請不可 |
電話:0120-056-045(月〜金 9:00〜17:30 / 年末年始・祝日除く)
Email:ichijikikoku@i-rac.co.jp
登録支援機関の視点から——この制度、もっと知られるべき
✍ ひとこと
正直にお伝えすると、たくさんの特定技能生を雇っている企業にとっては、一時帰国ごとの申請作業が意外と負担になるという側面もあります。特にバックオフィスが手薄な中小企業では、こうした手続きが積み重なるとしんどく感じることも。
それでも、こういう制度があること自体が、外国人スタッフにとって大きなモチベーションになると私は思っています。「日本で頑張れば、ちゃんと家族のいる故郷に帰れる」「帰国費用を会社が申請してくれる」——そんな安心感が、長く働き続ける意欲につながるはずです。
私が支援に関わっていた企業では、支援金が本人口座に振り込まれるよう申請していました。「会社が自分のために動いてくれている」という実感は、信頼関係を育むうえでとても大切です。受入負担金は「払うだけ」ではなく、使える支援をきちんと使って、外国人スタッフが長く安心して働ける環境を作ることが、企業にとっても、スタッフにとっても、本当の意味でWin-Winな外国人雇用につながると感じています。
まとめ
📌 一時帰国支援 ポイント早見表
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 支給額 | 1回 80,000円(最大2回 = 最大160,000円)
2026年6月以降は一回の申請につき50,000円となる予定です。 |
| 対象 | 建設分野の特定技能外国人 |
| 申請者 | 受入企業 |
| 申請タイミング | 帰国後(事前申請不可) |
| 振込先 | 企業口座 または 本人口座を選択 |
一時帰国支援は、知っているだけで企業と外国人スタッフの信頼関係が変わる、とても実用的な制度です。特定技能の採用を検討中の企業も、すでに受け入れている企業も、ぜひJACの支援サービスをフル活用してみてください。
✍ 著者:なお
建設業バックオフィス12年・外国人支援8年の経験をもとに、登録支援機関として千葉県で起業準備中。難しい制度をわかりやすく、現場目線でお伝えします。


