建設分野で特定技能外国人を受け入れている企業のみなさま、JAC(一般社団法人 建設技能人材機構)の「一時帰国支援」を活用できていますか?
JACの一時帰国支援は、特定技能外国人が母国へ一時帰国する際の費用負担を軽減するための制度です。
なお、2026年6月1日から制度が変更され、同日以降に日本へ再入国した場合の支援額は、1人1回5万円となりました。
この記事では、2026年9月時点の制度内容に合わせて、次の内容をわかりやすく解説します。
- 現在の支援金額
- 旧制度との違い
- 対象となる特定技能外国人
- 申請方法
- 申請時の注意点
01. そもそもJACの「一時帰国支援」とは?
JACが実施している、建設分野の特定技能外国人の一時帰国費用を一定額支援する制度です。
特定技能外国人が、次のような場合に活用できます。
- 母国の家族に会う
- 長期休暇を利用して帰国する
- 家族の病気や身内の不幸などで急きょ帰国する
受入企業は、特定技能外国人から一時帰国の申し出があった場合、やむを得ない事情がある場合を除き、有給休暇を利用して一時帰国できるよう配慮する必要があります。
その際、渡航費の負担を軽減できるのがJACの一時帰国支援です。
02. 【重要】2026年6月1日から支援額が1回5万円に変更
一時帰国支援の金額は、2026年6月1日から変更されています。
💴 現在の支援額
| 支援額 | 1人1回 50,000円 |
| 申請上限 | 1人につき累計2回まで |
| 最大支援額 | 合計100,000円 |
| 新制度の対象 | 2026年6月1日以降に日本へ再入国した場合 |
つまり現在は、1回5万円、1人につき2回まで申請できます。
旧制度との違い
2025年4月1日以降、2026年5月31日までに日本へ再入国した場合は、旧制度として1回8万円、2回までの支援対象となります。
| 日本へ再入国した日 | 1回あたりの支援額 |
|---|---|
| 2025年4月1日 〜 2026年5月31日 | 80,000円 |
| 2026年6月1日 以降 | 50,000円 |
⚠️ ここに注意
制度の切り替えは、一時帰国した日ではなく、日本へ再入国した日が基準になります。
03. なぜ支援額が変更されたの?
JACでは、一時帰国先や渡航時期によって航空運賃などの実費に大きな差があることを踏まえ、外国人の負担の公平性を保つため、2026年6月1日から支援額を一律5万円に変更しています。
ただし、1人2回まで申請できるという上限はこれまでと変わりません。
04. 一時帰国支援の対象者
対象となるのは、建設分野で働く特定技能外国人です。
👷 特定技能1号の場合
特定技能外国人として就労を開始した後に一時帰国し、日本へ再入国した後も、同じ受入企業で就労を継続していることが条件となります。
🏗 特定技能2号の場合
特定技能2号外国人も対象となります。
ただし、受入企業が所属するすべての1号特定技能外国人について、JACの受入負担金を支払っていることが条件となります。
技能実習生や、建設分野以外の特定技能外国人は対象外です。
05. どんな一時帰国に使える?
たとえば、次のようなケースで活用できます。
活用できるケース
母国の家族に会うための帰国
長期間日本で働いている外国人にとって、家族に会う時間はとても大切です。
長期休暇を利用した一時帰国
日本で長く働き続けるためのリフレッシュとして一時帰国するケースもあります。
家族の病気や身内の不幸など
急な事情で母国へ帰る必要が生じることもあります。こうした場合も、制度を知っていれば、企業側も慌てず対応できます。
なお、母国以外への旅行や第三国への渡航は支援対象外です。
06. 申請は「日本への再入国後」に行います
一時帰国支援は、事前申請ではありません。
対象となる外国人が日本へ再入国した後に、受入企業が申請します。
📝 申請の流れ
1.一時帰国支援の申請専用サイトへアクセス
JACの「一時帰国支援」ページから、申請専用サイトへ進みます。初めて利用する場合は、企業のユーザー登録を行います。
2.必要書類を準備
主に次の書類が必要です。
- 在留カード
- パスポートの顔写真ページ
- 往復航空券の半券、コピーまたはeチケットの控え
3.申請フォームから申請
受入企業が必要事項を入力し、書類を添付して申請します。
4.JAC事務局による確認
申請内容に問題がなければ、翌月以降、順次指定口座へ支援金が振り込まれます。
不備があった場合には、追加資料や確認事項について事務局から連絡があります。
07. 申請時に確認しておきたいポイント
| チェック項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 建設分野の特定技能外国人 |
| 申請者 | 受入企業 |
| 申請タイミング | 日本への再入国後 |
| 支援額 | 1回50,000円 |
| 申請回数 | 1人2回まで |
| 帰国先 | 外国人本人の母国 |
| 振込先 | 受入企業の法人口座または外国人本人の口座 |
| 受入負担金 | 支払いが確認できることが必要 |
また、受入企業がJACの賛助会員を退会している場合や、正会員団体から退会している場合などは申請できないことがあります。
受入負担金の支払いが確認できない場合も支援対象外となります。
08. 「会社が申請してくれた」という経験も定着支援につながる
一時帰国支援は、単に5万円を受け取れる制度というだけではありません。
外国人スタッフにとっては、「自分が母国へ帰るときに会社が手続きをしてくれた」という経験そのものが、会社への安心感につながることがあります。
私がこれまで外国人スタッフの支援に関わってきた中でも、企業側が制度を把握し、必要な支援をきちんと案内することは、外国人スタッフとの信頼関係づくりにとても重要だと感じています。
特に中小企業では、日々の業務に追われ、こうした制度があることを知らないままになっているケースもあります。
JACの受入負担金は、単に支払うだけではなく、利用できる支援サービスをしっかり活用することが大切です。
📌 まとめ|2026年6月からは「1回5万円」
JACの一時帰国支援について、現在のポイントをまとめます。
- 2026年6月1日以降の再入国は1回50,000円
- 1人につき累計2回まで
- 最大100,000円
- 建設分野の特定技能外国人が対象
- 申請するのは受入企業
- 申請は日本への再入国後
- 母国への一時帰国が対象
- 在留カード・パスポート・航空券等が必要
以前は1回8万円の制度でしたが、2026年6月1日以降の再入国分からは1回5万円へ変更されています。
制度内容は今後変更される可能性もありますので、実際に申請する際にはJAC公式サイトの最新情報も確認してください。
📩 まずはお気軽にご相談ください
みらいリンクでは、建設会社でのバックオフィス業務と外国人支援の経験をもとに、特定技能外国人の受入れや定着支援についてサポートしています。
「制度が多くて何をすればいいかわからない」
「外国人を受け入れているが、手続きが合っているか不安」
といったご相談も、お気軽にお問い合わせください。
※本記事は、JAC(一般社団法人 建設技能人材機構)の公開情報をもとに、2026年9月18日時点の内容で作成しています。制度や運用は変更される場合がありますので、最新情報はJAC公式サイトをご確認ください。
✍ 著者:みらいリンク 山本
建設業のバックオフィスに12年、外国人材の支援に8年携わってきました。千葉県で登録支援機関「みらいリンク」を運営しています。制度の話を、現場の目線でわかりやすくお伝えします。
登録支援機関:みらいリンク/登録番号:26登-013598


